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TRUNK乙女部、ワークショップレポート!

こんばんは。

今日は、昨日茨城近代美術館でおこなれたワークショップのレポートをお届けします。

 

弊社でポスター等をデザインさせていただいた乙女デザイン−大正イマジュリィ−展にちなんだ関連イベントで、「乙女の手紙道具、文箱をつくる」というワークショップでした。

まず、今回の乙女デザイン展の展示物は全て紙モノであり、ざまざまな柄や、紙質、印刷方法などの本や手紙道具などが展示されています。

ひとつの本でも、表紙、見返し(表紙をめくったときの紙)、本を入れる箱、すべて違うデザインが施されているなど、昔からこだわりがたくさん詰まっていたんですね。

学芸員の花井さんに詳しい説明をしていただき、展示の見方(どこに注目してみるといいのか)が分かりとてもためになりました。

展示を見たら、本題のワークショップ。

BOX&NEEDLEというお店を営み、京都で100年続く紙工房の四代目大西景子先生、三代目の大西きょうこ先生が、親子でわざわざ京都からお越しくださり、箱の作り方を教えてくださいました。

今回は箱の中でも「貼箱」をつくります!

厚紙にボンドを塗ってそこに布を貼っていく海外の手法とは違って、日本の貼箱は薄紙のほうに膠(豚の骨と皮でできた接着剤)をつけて作っていきます。

 

↑膠はコラーゲンなので、日が経つごとに紙にハリがでて、どんどん強度が増していくそうです。

つづいて貼箱に貼る紙を選びます。

 

みんな真剣な目で選んでおりました。

わたしは16世紀の木版でイタリアの紙、というものをチョイス。この紙は木版ならではの滲みがあるんだよ、と先生が教えてくださいました。紙のことまで知ると、さらに愛情が深まります。

つづいてミ(物を入れるところ)の部分と、ゲタ(底の段差)の部分の厚紙を型紙どおりにカットします。これが、厚紙が厚くて結構時間がかかりました。

 

カットした厚紙に膠を塗った薄紙を貼り付けます。ゆっくり慎重になりすぎると、膠が乾いてしまうし、ささっと適当にやるとずれてしまうので、難しいです。

 

四隅をテープで止めて、箱の形になってきました。

高さをピシッと揃えるのが、なかなか難しいんです。

さらに柄のついた薄紙を貼ると、底はこんな感じに。

 

ここにゲタを貼って完成!

約2時間みんなで夢中になってつくりました。

ゲタを貼ることで段差ができて、このように重ねることができるんです。

 

作者は下から、助川先輩、私、陶芸家の鈴木美汐さん、助川先輩のお友達さやさん。

素敵な箱ができました。

展示にまつわるワークショップに参加することで、後から展示を見たときに、表面的にみるのではなく、箱の時はこう貼ったけど、この展示のここはどうやって貼ってるのかな?など深いところまで考えながら見られる気がしました。

簡単な貼箱の作り方が分かったので、家に空き箱があったらまた作ってみようと思います。みなさんも、気になるワークショップなどがある際はぜひ参加してみてください。

乙女デザイン−大正イマジュリィ−展は、9月25日まで開催中です!

ぜひ足を運んでみてください。

それではこの辺で。